アメリカツアー面白話 6
次の日はオフだったので、皆で連れ立ってWashington DC(ワシントンディーシー)観光に出かけました。ホテルはMaryland州のAdelphiというところですが、そこから地下鉄(最初は地上の高架線であるが)に乗って30分もすればスミソニアンのある真下の駅に着きます。もちろんWashington DCは東京都と同じ特別区として首都の役割を与えられている町で、Virginia州とMaryland州の境に人工的に作られた町です。私たちのホテルはWashington DCの北側のMaryland州ですからまあ大宮から東京まで行く感じと思えば良いでしょう。
その日は夕方に招聘してくださった大学の教授のホームパーティーに出かけることになっていて、あまり時間が無いのでスミソニアン博物館だけに焦点を絞って観光です。と言ってもスミソニアンだけでもちゃんと見ると一週間はかかりそうな規模です。何しろステーキにしろハンバーガーにしろアイスクリームにしろ車にしろ世界で一番大きいのが好きな国ですから。
Washington DCにあるスミソニアン博物館は、国会議事堂からワシントン記念塔まで真っ直ぐ2キロくらい続く公園(とてつもなく幅の広い芝生の遊歩道と思ってください)の両側にあってなんと2キロの間の全てが博物館になっているのです。(この公園はナショナル・モール(National Mall)と呼ばれています。)全部で9つの博物館と美術館があって、ワシントン以外のも入れると16の博物館と美術館の総称でスミソニアン博物館と呼ばれています。
スミソニアン博物館で特に有名なのは航空宇宙博物館で、月の石から始まって飛行機や宇宙といった男の子の夢中になるものばかりが展示されています。ざーっと流して各博物館を見て歩いてもここには子供の団体の見学者が多く集まっていて平日でも大賑わいです。私も、ついついこの博物館に居る時間が長くなってしまいました。
それ以外では、特に印象に残ったのは国立自然史博物館での昆虫に関する特別展示です。実際にさわったり出来るので子供が沢山見学に来ていました。そして、この博物館の展示物の数にも圧倒されました。9つの博物館のうち3、4館しか見られませんでしたが、それもちゃんと見たわけではなく本当に流して見るだけですぐ時間がたってしまいます。もし、次に来る機会があったら一日時間をとってもう少し色々見てみたいと思いました。でももう無いかな、、、、
後ろ髪を引かれる思いで、一旦ホテルに戻ってそれからUniversity of Marylandの教授の家でのパーティーに向かいます。教授はMichael Long さんと言う方でとてつもなく広い庭の家族3人で住むには広すぎる家に住んでいます。私たちが到着すると奥さんはレストランぐらい広いキッチンで料理していて、まるで久しぶりに会う友達のように接してくれますので、この人とはずうっと前から知り合いだったかな、と錯覚するほどです。6,7歳の男の子は家の中を案内してくれて自分の部屋の宝物を色々披露してくれて、得意なことを見せてくれます。教授は私たちに次から次といろいろな種類のビールやワインを出してきて勧めてくれます。
そのうちこの近所に住んでいる日本人の方達や、教授の友達が大勢やってきて大賑わいです。この日は10月27日で15日に出発して約2週間ですから、このようにくつろげるパーティーは本当に心身共に助かりました。
ところで、ここでも面白い体験が一つ。広いキッチンに大きな鍋が2,3個置いてあってそれぞれ種類の違うスープが入っていて、自由に汲んで飲んで良いのですが、そのうちの一つが蟹のスープで良いにおいなのでカップに入れて飲み始めました。良い香りなのに食べてみると焦げた味がして「うむ、これは奥さんちょっと焦がしてしまったのかな。無理もないよね。あんなに沢山料理していたのだから。」とそばに居た人に言うと「ナニ言ってるの!こういう味なのよ。わざわざ焦げた味にする調味料があって、それを使っているのよ。」とのこと。私は初めての経験でしたのでただただびっくりするばかり。日本では料理を失敗したと思われるのが怖いから奥様達はなかなか使えないかも。私も慣れるのに時間が掛かりそうでした。